ミステリ

書評

【書評】流浪の月/凪良ゆう/創元文芸文庫ーー絶望の果てで得た想いとは? 希望とは?

ーーわたしたちの間には、言葉にできるようなわかりやすいつながりはなく、なににも守られておらず、それぞれひとりで、けれどそれが互いをとても近く感じさせている。  みなさんは、月の裏側って見たことはありますか? 普段、私たちが地球から見上げる...
書評

【書評】花屋「ゆめゆめ」で不思議な花束を/編乃肌/マイナビ出版ファン文庫

ーーそれだけじゃないのよ? 素敵なお花に囲まれている、夢のような空間という意味も込めてみたの。そこに私たちの、花屋をやりたいっていう長年の夢も上乗せして、「ゆめゆめ」  みなさんは一年の中で、どれだけお花を買われますか?  私は生花だと...
2022.06.29
書評

【書評】invert 城塚翡翠倒叙集/相沢沙呼/講談社ーー物語は、そのすべてを覆す!?

ーー犯人は自明。ただし、わたしはこう問いかけましょう。はたして、あなたは探偵の推理を推理することができますか?  今回ご紹介させていただく作品は、相沢沙呼・著『invert 城塚翡翠倒叙集』になります。『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の...
2022.05.18
書評

【書評】百貨の魔法/村山早紀/ポプラ社ーー願いを叶える、白い子猫と、新人コンシェルジュ

ーー彼と仲間たちは誓った。子猫のために一口のミルクも手に入らない、そんなことがもう二度と無いようにしよう、と。神様はこの世にいないかも知れないけれど、自分たちがこの手で、夢を叶えよう。  今回ご紹介させていただく作品は、村山早紀・著『百貨...
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【ランキング】GW中の隙間時間に読みたい!後悔しない”ミステリ小説”7選2022

”人が死なないミステリ”が若干多めかも?  もうすぐ私やみなさんもご待望のGWに突入ですね⭐︎  ご家庭でも職場でも学校でも、GW前の熱気にあふれていることでしょう。  みなさんはどのように過ごされますか?  私はまだ予定が定まりき...
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【書評】medium 霊媒探偵城塚翡翠/相沢沙呼/講談社文庫ーー最高峰の大どんでん返し?!

ーー心霊と論理を組み合わせて、真実を提示するーー。自分は、彼女の媒介者となる道を選んだ。時間はもう、あまり残されていない。  今回ご紹介させていただく作品は、相沢沙呼・著『medium 霊媒探偵城塚翡翠』になります。  相沢沙呼さんは、...
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【書評】赤と青とエスキース/青山美智子/PHP研究所ーー芸術×ミステリ×奇跡のラブストーリー

ーーエスキース。デッサンやスケッチなどと意味合いは似ているが、決定的に違うことがある。それを元にして、本番の作品を必ず完成させる。書き手にその意志があると言うこと。  今回ご紹介させていただく作品は、青山美智子・著『赤と青とエスキース』に...
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【書評】世界が青くなったら/武田彩乃/文藝春秋ーー人生を変える、恋愛ファンタジックミステリ

ーー人間っていうのは選択の積み重ねで出来てると思ってるの。一つでも違う何かを選んでいたら、それはもう別人なのよ。  「あのときこうしていればよかった」って考えること、みなさんにはありますか? 私はありません。っていうと嘘になるかもです。。...
2022.04.13
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【書評】マツリカ・マジョルカ/相沢沙呼/角川文庫ーー妖艶でビターで辛辣な青春ミステリ

ーー遠く離れているわけではない。手を伸ばせば届く距離にいるのに、互いにふれようとしない人々を。互いに避けあって、声を掛けずに見て見ないふりをしている人々を、わたしはここからみているの。手を伸ばしても届かない距離まで、走って逃げてしまう、哀れ...
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【書評】レベッカ/デュ・モーリア[著]/茅野美ど里[訳]/新潮文庫ーー凄みのある愛のゲーム

ーーマンダレー、わたしたちのマンダレー、かつての姿と変わらずに密やかで静謐なマンダレーが、そこにあった。  今回ご紹介させていただく作品は、デュ・モーリア著『レベッカ』になります。古典の名書みたいなのですが、私ぜんぜん知らなくて。。ディー...
2022.04.09