書評

【書評】滔々と紅/志坂圭/ディスカバー文庫ーー吉原の女版・半沢直樹?!

ーー花魁の血は煮えたぎっておりんす。返り血を浴びて火傷なさいませんようお気をつけくんなまし。  今回ご紹介させていただく作品は、志坂圭・著の『滔々と紅』です。あ、間違えました。『滔々と紅』でありんす。関東東北から売られてきた娘たちの故郷の...
2022.05.31
書評

【書評】がらくた屋と月の夜話/谷瑞恵/幻冬舎文庫ーー人と物との、不思議で大切なめぐり合わせ

ーー月の明るい夜は、これらが語り出す。  今回ご紹介させていただく作品は、谷瑞恵・著『がらくた屋と月の夜話』になります。谷瑞恵さんと言えば、2000年代初めから実に多くのライトノベル作品を手掛けられている方でして。『思い出のとき修理します...
2022.05.25
書評

【書評】言の葉は、残りて/佐藤雫/集英社文庫ーーそれでも妻を愛しつづけた鎌倉の将軍

ーー私は一人の女人としてあなた様を恋い慕いたかった! ーーそれでもいい、私はみだいでなくてはならんのだ  今回ご紹介させていただく作品は佐藤雫・著の『言の葉は、残りて』になります。鎌倉幕府三代将軍である源実朝と公家の姫様である信子の、出...
2022.05.20
書評

【書評】夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦/角川文庫ーー破天荒すぎる恋愛ファンタジー!?

ーーもはや私は彼女の後ろ姿に関する世界的権威といわれる男だ。  今回ご紹介させていただく作品は、森見登美彦・著『夜は短し歩けよ乙女』です。私、森見登美彦さんの作品を読むのはこの作品が初めてでした。  まるで近代文学を彷彿とさせるような、...
2022.05.17