ーー君自身が旅を続けなさい。メロスが最後まで走り続けたように。
みなさんは、なぜ、なんのために本を読まれますか?←唐突
一口に本と言ってもジャンルはさまざまです。なので今回は「小説」に絞って考えてみたいと思います。
私は両親の影響もあって、小学生の頃から、本を読む機会に恵まれていた気がします。
お休みの日に買い物に行ったときには、本屋さんにも連れて行ってもらって、お母さんと一緒に本を選んだりもしました。たまに勝手に買ってきてくれることもありましたけど笑
学校では本が好きなお友達と一緒に図書室に通って、面白かった本をおすすめし合ったり……ナツカシイ そのときのお友達はシャーロック・ホームズが大好きな、とてもませた感じの子でした。。
自分の読書の原点を振り返ってみると、ただ純粋に「楽しいから」読んでいたというのは間違いないのだと思います。それが根底にあることは、たぶん今でも変わりません。
ではどうして「楽しい」と感じるのでしょうか? 一見すると紙面に文章がずらーって並んでいるだけですよね。
メディアミックスにより生み出された漫画やアニメ、ドラマとかのほうが絵や映像、音声なんかも加わったりするので、物語を味わう媒体としてはとても有用な気がします。
でも私が思うに、漫画・アニメ・ドラマなどは自分の想像でき得ることの大半を、その媒体に委ねてしまっているような気がするのです。
登場人物の表情も各場面の情景も、言ってしまえば、ある特定の人たちの解釈が挟まれた上で伝えられる形となってしまっています。。
なので、原作で自分の中で大切だと感じていた描写が削られてしまうことも、多々あるのです。。カナシイ
逆にメディアミックスによって、映像美だったりストーリーの面白みや迫力が加わったりすることだってもちろんあるのは確かです。
現代の作画や撮影の技術なんて、ホントに見惚れてしまうものばかりです。。京アニさんの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』なんてもう、一生ついていきます! って感じです♪
それでも自分の思いとしては、最初は「原作」で楽しみたい!
原作小説から、自分の想像の限りをつくして登場人物の感情の流れや情景を組み立てて、共感して、ときには文章そのものの美しさに心惹かれたり、、小説でしか味わうことができない楽しみを味わいつくした後に、他の媒体で「答え合わせ」ができたらなって思うのです。
これが私流のコンテンツの楽しみ方なのかな。。
少々話はそれ気味かもしれませんが、、それでは冒頭の「なぜ、なんのために本を読むのか」についてまとめてみましょう。
「フィクションなれど、様々な境遇に満ちた人々の思いや感情に、自分の想像の中で自分のペースでじっくりと触れられる楽しさがあるから」
というのが私なりの答えなのかもしれません。みなさんの導き出した答えはどのようなものでしたか?
さてさて、今回ご紹介させていただく作品は、夏川草介・著『本を守ろうとする猫の話』になります。本と猫が大好きな私は、この表紙をみて秒で購入しました!
夏川草介さんと聞けば『神様のカルテ』で一世を風靡した作家さんですが、そんなことはお構いなしです笑
表紙のトラネコがとても可愛いですよね♡ けど作中ではめっちゃ渋い感じのキャラです。私の中では「cv:井上和彦さん」でした←にゃんこ先生?
表紙でトラネコと向き合っている男の子が、本作の主人公:夏木林太郎。幼い頃に両親を亡くし、書店を営む祖父の元で暮らしながら学校へ通っていました。
ただ、物語冒頭の時点ではその祖父すらも既に亡くしています。。
祖父が営んでいた書店は、シェイクスピア、ゲーテ、ジェーン・オースティンなどの錚々たる古書を取り扱っている所で、林太郎も高校生ながらに相当の知見を納めていました。
ただ、林太郎の状況も考えて、彼は親戚の家に引き取られる話となりました。書店ももちろん閉業という話に。。
その最中に書店の壁の向こうから突如として現れたのがこのトラネコなのです。その猫は「閉じ込められた本を助け出さねばならぬ。わしに力を貸せ」などと言っておりました。(渋いッ!)
そこから、猫と林太郎による異空間に存在する迷宮の攻略が始まります。
世界観的にはミヒャエルエンデ著『はてしない物語』とかクリス・ヴァン・ホールズバーグ著『ジュマンジ』を彷彿とさせるような、懐かしの児童文学ファンタジーな感じでした。
読書に対する数々の思いと向き合いながら、本当の自分を見つけ出していく、青春あり恋愛ありの温かい冒険譚。
小学館さんなので、子供も楽しめますし、『はてしない物語』『ジュマンジ』と聞いてピンときた大人の方もぜひぜひおすすめです⭐︎
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました(b゜v`*)
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