ーーエキナセア 元々ネイティブアメリカンが傷薬として使っていたハーブで、免疫力を高めてくれるわ。癖がなくて飲みやすい
みなさんのご家庭には、ハーブはありますか? そもそもハーブって何? って方も多いやもしれません。ハーブの定義は「古代オリエントを起源とする、香りや刺激をもつ有用植物」なのですが。。
身の回りにあるハーブ、探してみましょうか。
例えば、料理の味や香りにパンチを効かせるショウガやニンニクはハーブです。トマト料理にベストマッチなバジルやオレガノだって、和食に絶妙な香ばしさをもたらし身体を温めるゴボウ(バーダック)だってハーブだったりします。
もっと言ってしまうと、ミカンやレモンもハーブだし、道端に咲いているタンポポも根っこの部分に強肝・利胆・便秘解消作用をもつハーブなんです!
ハーブと聞くとどこか変わった植物というイメージがあるかもですが、私たちの生活のいたるところで、割と活躍していたりするのです。
ちなみに私けっこう、自分で育てたハーブをクッキーやパウンドケーキの生地に混ぜ込んで焼いたりもするんですよ。そうすると、甘さの中に香草の清涼感が色づけされてちょっとした”大人なスイーツ”に早変わりするんです。おすすめです♪
さてさて、今回ご紹介させていただく作品は、七月隆文・著『サラと魔女とハーブの庭』になります。私はもちろん、表紙につられて買っちゃいました。エヘヘ
人生で読める本の数は限られているから、何を読むかはしっかり吟味したいっていうのもあるのですが、こういう巡り合わせで手に取った本も、一期一会なのです。今では大切な一冊。
この物語の主人公は、由花という13歳の女の子。とある事情で不登校となってしまった彼女は、薬草店(ハーブショップ)を営むおばあちゃんのもとで暮らしはじめます。
由花には、サラという”空想の友達”がいます。いわゆるイマジナリーフレンドというやつです。由花が強く望んだり、ある条件を満たすことで目の前に現れる、ススキ色の髪、深い青のワンピース、白い花の髪飾りが特徴的な快活で気分屋な女の子。気弱で心もまだ未成熟な由花にとって、とても心強い存在として描かれています。
おばあちゃんも、由花のことを快く迎え入れ、薬草店を運営しながら、由花がそのときに必要なことを優しく手ほどきしてくれるような理想的な存在です。
ハーブの効能や収穫してからの利用法、お店の開店・閉店準備、お客さんへのおもてなしの作法などなど、とても有用な知識を授けてくれています。将来自分のお店を持ちたいという夢を持つ私にしてみても、すごく勉強になりました。
作中にはハーブを使ったスイーツや料理など、もうね、読んでいるうちから食欲をそそるようなものがたくさん出てきます。
見栄えとか香りとかそのときのお店の雰囲気が染み渡る文章に、ああーこんなお店いいなーって思いながら想像に夢を膨らませていた私。
こんな素敵な空間で、優しいおばあちゃんと一緒に、困ったときに手助けしてくれるサラと一緒に、ここに来るお客さんたちとの関わりを深めていく由花。
13歳の心を震わせながら、由花はどのような”答え”を導き出していくのでしょうか……?
人生ってすごく短いと思いませんか? かといって、走りつづけることもたいへんですよね。立ち止まって考える時間だってときには必要だと思います。いざ動き出すときに、自分の心に正直に進んでいけたら良いんじゃないかな。。
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